夏山用ウエア選びのポイント

夏山に撮影に行く計画を立ててもどのようなウエアを買いそろえていいのか分からない。夏山の急激な天気の変化にも対応できるウエアはどれなのかポイントをアドバイス。

目次

ウエア選びのポイント

夏山で何を着たらよいか考える前に、まず山の気象や自然環境がどのようになっているのか知っておきましょう。

まず、標高の高い山は気温が低いということです。標高が200メートル上がると気温は1度強下がりますから、たとえば下界が30度の真夏日でも3000メートルの稜線では15度ほどしかないということです。もちろん天気が良ければそれほど寒く感じませんし、強い直射日光で暑いくらいです。しかし、日が陰るとかなり涼しくなります。また、絶好のシャッターチャンスが訪れる早朝や夕暮れには気温が一桁台に下がることがあります。かなり寒いと思った方がよいでしょう。

夏山の急激な天候変化

次に雨です。よく「山の天気は梅雨明け十日」といはれるとおり、山では梅雨が明けた直後から1~2週間、おおむね7月下旬から8月上旬までの間が最も天候が安定している時期です。とはいえ、この時期には暖められた地表から強い上昇気流が起こるので、午後になれば積乱雲が発生して強い雨が降ることも珍しくありません。「夏山の急激な天候変化」とはこういったことを指しているのです。

体感温度

さらに、体に感じる温度、つまり体感温度というものがあります。これは単純に考えて風速が1メートル増すごとに1度下がると言われていますから、風が強ければそれだけ寒さを感じることになり、それに雨が加われば、濡れた体から容赦なく気化熱が奪われ、まさかの事態が起こることも考えられます。

このように考えると、たとえ夏山といえどウエアー対策は万全にした方が良いということがお分かりでしょう。

天候の変化に、できるだけ荷物にならないウエアで対応する為には素材を考えなければなりません。たとえばコットン。これは肌触りも吸湿性もよく抜群の着心地なのですが、一度濡れてしまうとその水分を発散するのがとても苦手な繊維なのです。濡れたコットン肌着を着ていたことで窮地に至ったという話もあります。山には不向きな素材だと言えます。

もっとも理想的なウエアは、濡れても冷たさを感じず、水分を吸収して速やかに外部に発散し、乾きも早いといいうものです。ポリエステル、ポリプロピエレンといった化学繊維なのです。もちろんウールの性能も一流です。これが織り方や暑さを変えて様々なウエアになっているというわけです。

夏山ではウールのセーターやシャツは手持ちのものがあれば十分に使えます。ただしあまり高級なセーターは縮むなど取り扱いが難しいので注意しましょう。ポリエステルなどの化学繊維は非常に乾きが早いので、雨の日など、山小屋で準備してある乾燥室に置いとけば一晩で乾いてしまいます。

ちなみに下着は夏の山ならば普段使用しているのもで問題なしでしょう。もし心配なら同様の化学繊維で作られた下着も市販されています。

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